PIC時計を作る(4)

December 05, 2015

ブレッドボード上で組んだ回路の動作確認が終わったので、これをユニバーサル基板に実装することにしました。Windows版のPaaSというフリーソフトで、下のような部品の配置と配線の図を作りました。赤い線は表側の配線、青い線は裏側の配線、オレンジ色の線は皮膜付きの配線です。右下の青い部品は水晶発振子です。ちなみに、基板の4隅付近は後でケースに取り付けるときにスペーサをつける場合も考えて、部品を配置しないようにしたほうがよい、と後で気づきました(ユニバーサル基板のランドの配置にもよりますが)。

そしてこれに従って、ユニバーサル基板に部品を半田付けし、配線しました。電池をつないで動かしてみたところ、見かけ上は特に問題なくあっさり動きました。やっぱり事前にブレッドボード上で組んでからだと修正のために半田付けしなおしたりする必要がなくなるので楽ですね。

基板むき出しで使うのは無理があるので、捨てようと思っていたスピーカーのケースに組み込むことにしました。基板は、車ロボットで使用したタミヤのユニバーサルプレートを基板サイズにカット(ニッパーで表面をカットして手でおりました)したものの上にスペーサを取り付けて、ねじ止めし、ユニバーサルプレート自体はケースにグルーガンを使って無理やりひっつけました。スピーカーについてはこのケースにもともと付いていたものを使用することにしました。

※上の写真ではUSBからの電源供給をしてますが、最初は3端子レギュレータを使って9Vの電池から5Vを作って電源を供給していました。

ついに完成したので、試運転しましたが、なんと1日も経たないうちに満タンの電池が切れてしまいました。電源から供給されている電流を測定してみたところ、何もしゃべってないときでも常時50mAを超える電流が流れていることがわかりました。

元々、低消費電力を前提としていない回路だったので無理もないのですが、各部品のデータシートをみて消費電流を見積もってもせいぜい10mA程度だったので、何か問題があるのではないか、と思い、各回路を流れる電流を測定してみたのですが、どうやら発振回路で使用しているインバータICがほとんどの電流を消費していることがわかりました。ちなみにこれを突き止めるのに1W以上費やしてしまいました。。しかし、回路を見てみても、特に間違っているとこは見つからず、何が原因かよくわからなかったのでいろいろサイトを調べてみたところ、インバータICの未使用の入力端子がオープンのままにしていると貫通電流による消費電流の増加や誤動作の原因となるという記述を見つけました。もしやこれか、と思い、未使用の4つの入力ピンを全部GNDなどにつないでもう一度測定してみたところ、10mA程度まで消費電流が下がりました。初心者にはなかなか気づきにくいですね。。これは。

ちなみに、この原因に気づく前に、もしや音声合成LSIがアイドル時に多くの電流を消費しているのではないかと思い、再生していない時はSLEEPするようにしましたが、さほど効果はありませんでした。あと、PICにもSLEEP機能はありますが、SLEEP中はタイマのカウンタまで止まってしまい、時間が進まなくなってしまうので断念することにしました。(もっと高機能のPICであればタイマを止めずにSLEEPできるものもあるようです 参考URL

10mAまで下がったとはいえ、5分の1になっただけなので、まだこれでは1日中電池につないで使うのには不十分です。そもそも、電池での使用を前提とするならば、5Vではなく3V電源に対応したPICを使って全部3V駆動にするとか、時間についてはバッテリに対応した低消費電力のRTCのICを使ってCPUと分離するとか、もっと考慮しておくべきでした。例えば、このページのような設計を参考にすればよかったです。。

後、他にも問題がありました。時間が遅れる、という問題です。水晶発振子は負荷容量によって周波数が変わってしまうのですが、浮遊容量によっても影響を受けてしまうようです。ブレッドボードの時と配線が違うので、この浮遊容量が増加した可能性があります。配線などを変えて浮遊容量を小さくするか、あるいは使用するコンデンサの容量を小さくするような変更が必要になりそうですが、なかなか難しそうなので今回はこのままにすることにしました。

今回の反省点

  • ユニバーサル基板に実装する際にはケースに取り付けるときのことも考えて部品を配置する
  • 浮遊容量の影響を考慮して配線を決める
  • 目標消費電流を決めてから使用する部品を決める
  • 時計を作る場合は発振回路を自前で作るのではなくRTCモジュールの活用を検討する(消費電力的にも、精度的にも有利になるはず)
  • PICのPORTBの割り込みはRB4-7のみに限定されているので注意すること 参考URL
  • ロジックICの未使用入力PINはオープンにしないこと 参考URL